記憶の中で… 2
ユイちゃんが粘ってたのはこれか…。
はああ…、どうすりゃいいんだ。
段々目に涙が溜まっていくユイちゃんに、どう説明したものかと悩んでいると、「ちょっとナツキ!!」とユキが入って来た。
「今日、学校の先生に言われたんだけど。漢字教えてやってくれって。どういう事?」
あ…バレた。
「……。」
「あら、ユイ。え…何?泣いてるの?ナツキが泣かしたの?」
首を左右に振ったけど…、
「そうだよ。」
ユイちゃんが言った。
え…?
「ナツ君がユイに意地悪するのぉ。お姉ちゃんとユイでは違うんだ…て。うわーん!!」
泣き出すユイちゃんにオロオロする俺。ユキは呆れながら俺の顔を…見てない?見てるのはユイちゃんだ。