記憶の中で… 2
「よ!よく寝てたな。それだけ寝たらもう眠たくないだろ。」
「……。」
「どうした?」
じっとして動かない。倒していた背もたれを元に戻して起き上がると、少し前屈みになった。
腹を押さえてる…?
「何?腹痛いのかよ。」
「あ…う、ううん。大丈夫。」
「……。」
何か様子がおかしい。
「調子悪いんならちゃんと言えよ。」
「大丈夫だってば!」
突然の荒げた声にびっくりした。と同時にムッとして、
「人が心配して言ってんのに、何だよその言い草。」
それ以上言うと喧嘩になりそうだったから、お互いブスッとしたまま、口を利かなかった。
折角楽しく過ごして帰って来たのに、最後にこれかよ。はああー。
ため息が出た。