記憶の中で… 2
家に帰るとユキは上機嫌で、一杯話をしてた。
もう、機嫌直ったんだ。
お土産を広げながら、あそこに行った、ここに行った。パーティーに出て、ナツキの友だちに会った。イケメンもいたなあ、なんて話してて、中々話は尽きなかった。
興奮は中々冷めなかったが、そろそろ課題をしないと間に合わない。
次の日は課題に没頭した。
その日の夜、ユキのお母さんは盆休みを利用して、ユイちゃんと三人で旅行に行って来ると言った。
近場で一泊二日だから二人で留守番を頼むと言って、朝早くに家を出た。途中でおじさんと合流するらしい。
またユキと二人の時間ができた。
でもドイツから帰って、何となくユキの様子がおかしいのは気づいてた。
何がどう…という訳ではなかったが、腹をよく触っている感じがした。
それにじっと考え込む事が多い。何かあるのだろうか。