記憶の中で… 2
ナツキの思い出と共に涙が溢れた。
ナツキと洋画のDVDを観ると必ず字幕でしか見せてくれなかった。
勉強するといつも漢字がどうのこうのと文句ばっかり。
頭を撫でてくれたり、肩を抱いてくれたり…
抱き合って…
キスをして…
愛し合った…
『充電切れ』と言っては引っ付いて来て、目を盗んではキスをした。
……。
胸が張り裂けそう。
二学期まで会えないなんて…。早く会いたい。
声を押し殺して泣いた。
涙が枯れるまで泣きたい。でも枯れるどころかどんどん…どんどん溢れてくる。体のどこにこんなに涙があったのか。
ユイが心配して覗いていた事を全く知らなかった。