記憶の中で… 2
公園から大通りのバス停まで出た。ここは商店街で、ここなら小学校の場所を教えてもらえそうだ。
一軒の店に入って聞いてみた。
「小学校はどこですか?」
「おや?見かけないね、あんた。どっから来たの。」
「……。」
ジロジロと上から下まで見られて、肩から提げた大きな鞄に目がとまったようだった。
「あんた、高校生だろ?こんな時間、学校はどうしたんだよ。」
「……。」
この店に入るんじゃなかった…。どうしよう。簡単には教えてもらえそうにない。
「ちょっと待ってな。」
そう言うと奥に入り、すぐ戻って来た。
「悪いな。で、何だっけ?」
「あの、小学校の…。」
「ああ、そうだったな。こっからだとちょい説明しにくいな。交番教えてやるからそこで聞いてくれるか?」