記憶の中で… 2
お昼休みになって二人がやって来た。
シオリちゃんは私を見ると、「ユキちゃん!」と抱きついてきた。ユウキ君は、「よう、元気そうじゃん。」と言った。
段々ナツキと似てくるユウキ君に少しドキッとした。
「あのね、今日は二人に聞きたい事があって来たの。」
「俺たちも聞きたい事、あるんだ。」
「私に分かる事なら…。先ずは私の質問に答えてくれる?どこに引っ越したの?」
「学校を挟んで前の家とは反対方向。」
「そうなんだ。じゃあナツキはどこの学校に行ってるの?」
「「……。」」
二人とも口をつぐんだ。
「どうしたの?」
「…なんでナツ兄は帰って来たの?」
「……。」
「そりゃ、帰って来て嬉しかったけど…でも…。」
「どうしたの?」