記憶の中で… 2


私は勝手にナツキといたいばっかりに、荷物まで持って来てしまったけど、間違ってた。

確かにお母さんはナツキを追い出したかもしれない。

でもそれは、あくまできっかけに過ぎなかった。ナツキは前々から日本では無理があると気づいてた。

たった一年、されど一年だったんだろうね。

ナツキは辛かっただけの一年だった?

それとも充実した一年だった?

私は幸せな一年だったよ。

ナツキと出会えて、恋をして…。行方不明だった夏樹を見つけた。そして、人を愛する事を教えてくれた。

ありがとう。

私はまだまだ子どもで、親にも一杯心配かけちゃう子だから、もっと成長して大人になったら、ナツキとまた出会いたい。

それまでは《ナツキ断ち》して頑張るよ。




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