純粋に愛してる
しばらく続いた沈黙は
チャイムの音で途絶えた。
「先行くね」
「……あ」
返事をする前に、真緒は更衣室から出て行った。
ホントにまずい…。
よからぬことが頭を駆け巡る。
もしかしたら真緒は
アイツのことが…――
はぁ~……
自分が無神経で嫌になる。
真緒が出て行ってからしばらくして
あたしも更衣室を出た。
廊下には、既に人が沢山いて
休み時間を醸し出す。
――ドンッ!
「いっ…たぁ」
前を見なさすぎて
誰かにぶつかった。