純粋に愛してる


一番後ろから聞こえてくる
アイツの声。

何事もなかったかのように
女子とかと楽しそうにしてる。


世界一嫌いだ。


窓の外を眺めながら
怒りを押さえていると真緒に「ねぇ」と呼ばれた。



「自由行動って形だけにしてさ、2人で回ろっか」


「できるかな…?」


「多分、大丈夫。それと…話しておきたいことがあるの」



今まで見たことない
真緒の真剣な顔。



「…うん。わかった」



あたしの返事を聞くと
やっと安心したのか、表情が緩んだ。



< 30 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop