純粋に愛してる


出発点には先生が数名居て
引き返した人たちも何人かいた。


その中で、人を抱えて下りてきたのは
あたしたちが初めてなんだろう

先生たちは驚いていた。


先生曰く

真緒は、睡眠不足だそうで
「今日が楽しみだったのね」なんて言ってた。



全然気付かなかったな…


真緒が小屋で介護を受けている間
あたしは外のベンチに座って待っていた。


ふと気付くと
あたしの前に影ができて、その存在に気付いた。



「心配しなくても高橋は大丈夫だよ」



あたしの隣に腰を降ろすと
爽やかな笑顔が向けられる。




< 36 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop