純粋に愛してる
あたしの隣に腰を下ろし
紙コップを渡された。
「あ、ありがと」
返事の代わりにまた笑顔が返される。
本当に笑顔がよく似合う。
「そういえば、名前教えて?」
「…高柳優衣」
思ったより、ハッキリ声が出ない。
「俺は木村荘希」
彼の笑顔がまっすぐとあたしに向けられる。
“ソウ”
真緒の言葉が頭を過った。
「真緒とは…知り合い?」
「ああ。うん、中学が同じなんだ」
え?
ってことは…
「じゃあ…あの、あたしのクラスにいるアイツとも…?」
いや、同じ中学なだけで
親しいってなるわけじゃないよね。
まさかね。