純粋に愛してる


「ねぇ…」

「なんだよ」


できるだけ、会話のキャッチボールは避けたいの。


でも、今日だけは……



「萌絵との会話聞いてたの…?」


ずっと不思議だった

なんで昨日、コイツが萌絵の事を出したか

あたしが、コイツのことで
寝れないのを知ってるのか



「あー…聞いてたけど?」


語尾を上げて疑問系に返された。


ヤツは……
罰の悪そうな顔をして

あたしの顔を見ない。



「…………」


なんだか悪い気がしてしょうがない。


あの時、あたしはコイツのこと
散々酷く言った。


「別に、いいんじゃね?オレが気にしてねぇし」


うそだ…


軽い感じで言ったって
あの時は悲しい顔してたじゃん




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