純粋に愛してる
「あ!優衣ちゃん、クラス発表の紙!」
はしゃぎながら萌絵が指を指した先に視線を向けると、掲示板に紙が貼ってある。
でも、遠すぎてよく見えない…
「これじゃ、見えないよ」
「萌絵が前の方行ってくる!」
「えっ!?ちょっ…!」
止めようとしたけれど、間に合わず
人だかりの間を器用に掻き分けて前へと進んでいく萌絵。
さすが、小さいのは
こういうとき便利だなぁ~
感心して見ていると
後ろから声がした。
「邪魔なんだけど」
は…?
振り返ると、そこに居たのは
見知らぬ男だった。