純粋に愛してる
「目、合ったよね」
―――!?
チラッと木村君の方を見た。
「………」
ヤバイ!!
顔は笑ってるように見えるけど
目が…目が笑ってない!!
「ハハハッ。ソウ、やめなってば。テストが終わったらその話聞くから」
「分かった」
た…助かった。
と思ったのも束の間
グイッ!
「えっ!?」
「高柳、借りるね」
「え!?ちょっ…ソウ!」
椅子が勢いよく引いて
あたしの腕が木村君に持ってかれる。
真緒も驚いてる。
教室の皆の視線が集まってくる。
その中で小林の視線と重なったのは
ほんの一瞬だけだった。