今夜も美味しいランデブー
「アリガトウ」
「ほな、もう一回、
乾杯でもしますかー?」
嬉しそうに彼が笑う。
なんでこのひとと一緒に飲んだり食べたりすると楽しいんだろう?
さっきまでの複雑な気持ちはどこへやら。
アタシにだけ話しかけてくれた。
アタシにだけ笑ってくれたら。
なんかもうそれだけで全部許せてしまう。
「何に?」
「うーん、なんやろ?
とりあえず俺が今京都にいることに?」
「へーんなの」
ふたりで笑ってグラスを空ける。