今夜も美味しいランデブー

「ありがとう、
大切に使わせてもらうわ」


「納野サンって今…
好きなひとおるやろ?」


……!!

彼女の突然の言葉に真っ赤になって体温が急上昇。

もらった口紅を袋になおそうとしていた手が止まる。


「やっぱりー。
ホンマわかりやすいねんから」

ニヤッと笑う彼女。

う。
鋭い。


「だれ?
社内のひと?」


「ちゃう、ちゃうから。
そんなひとおらへんからっ!」

アタシは両手を振って必死になってごまかす。

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