My best friend
その言葉は、ひーも田代先輩が好きだということを肯定するもの。
ひーは、さっきの先輩のように悲しく笑って、ぽつりぽつりと語りだした。
「はると一緒に先輩を見てるうちに、私もいつの間にか先輩のことを好きになってた。
でも、はるを応援するって決めてたからずっと秘密にしてたの。
私は、先輩とはるが結ばれることが一番嬉しかった。なのに……先輩は……」
その言葉の先が言えないのか、ひーは口を閉ざしてしまう。
つらそうに顔を歪ませるひーとは対照的に、あたしの心には沸々と怒りが沸き上がってきた。
「ひーは……田代先輩に告白されたんでしょ……?」
言えないひーに代わってあたしが問うと、ひーは静かに首を縦に振った。
「……それを断ったのは……まさかあたしのためとか言わないよね?」
お願い、否定して。
もし本当にそんな馬鹿げた理由で先輩を振ったのなら、あたしは絶対ひーを許さない。
だから……お願い、「違う」って言って。