俺はカノジョが泣くのを3度見た【短編恋愛ショート版】
カノジョのその言葉が俺を爆発させた。

「ンなもん!断るにきまってんだろ!俺はな…!」

車の中でアンドーの頭にしがみつき、髪に指をからませていたカノジョの表情が、脳裏に浮かんだ。

「不倫してんだろ。アンドーと!」

カノジョの顔から一瞬で血の気がひいた。
表情が凍りついた。

「それは……」
「見たんだ。車の中でおまえらが…」

カノジョはいきなり、両手で俺の口を覆った。

「言わないで!おねがい!誰にも言わないで!」

カノジョの息が、俺の顔にふわっとかかった。
目の前の10センチも離れていない距離に、カノジョの顔がある。
懇願するまなざしで、俺をじっと見つめている。
息遣いにあわせて巨乳が、上下に揺れた。

「わかった…」

カノジョは、ホっとして手を放した。
でも俺は、こうつけくわえて言った。

「でも、条件がある」
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