俺はカノジョが泣くのを3度見た【短編恋愛ショート版】
上半身裸で、制服の黒いズボンだけの俺の体を、カノジョはじっくり舐めるようにジロジロと見つめた。

「やるわよ!」

カノジョが叫んだ。
すると、部室の奥から「ハイ」っと裏返った甲高い男?の声がした。
今どきこんなメガネ売ってんのか?って感じの、丸い瓶底メガネ。小柄の色白で細く、ひょろっとして、よく言うもやし君的なヤツが走って出てきた。

「彼は、演劇部員の一年生の向井涼也(むかいりょうや)くん」

ひょろ系後輩部員は、礼儀正しく直角にお辞儀をした。

それから、いきなりソイツも白いカッターシャツを脱ぎ始めた。
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