年下彼氏くん


「『好きなもんは好き』これ名言すぎるやろ!」

「ぶっ…」

「ちょ〜なんで笑うんや〜?」


困ったように笑うおっちゃん。


こういう親父いいよなぁ…。


な〜んて、親父に殺されるか?


「おっちゃんって本名何?」

「おっちゃんはおっちゃんや〜」


そこは教えてくんねぇか…。


気さくなおっちゃんに癒されて、居酒屋を後にした。


『好きなものは好き』か…。


なんとなく分かった気はする。


柚さんを嫌いになることなんかねぇだろうし…。


ここまで惚れこんでる俺ってどうなんだ…?


柚さんだから……だな。


家に帰って久しぶりに自分で飯を作った。


出来上がったのはコゲコゲのチャーハンで、またまた後悔…。


でも不思議と…上手く感じたんだ。








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