年下彼氏くん
チラッと親父の方を見ると俯いたまま。
盛り上がってる母ちゃんと柚さんをおいて話し掛けた。
「てか。なんでココにいんの?」
「……お前と喧嘩したままで日本離れらんねぇし…」
語尾が小さくなる親父にたまらず吹き出した。
向こうでの仕事も投げ出すくらい焦ってたわけ?
どんだけ親バカなんだって…。
可愛い親父…。
「笑うなバカ!俺は真剣に…」
「もういいって。俺達のこと考えてくれてるってのは何となく分かったから?」
「お前が女のことで、こんなになるなんて初めてだからな…。そりゃ考えるわ…」
そこは何とも言えねぇ。
汚い過去を恨む…。
「立派な社長になれ」
「結局それか、バカ親父…」
「俺を超えねぇと、意味ねぇだろ〜」
先が思いやられる…。
でも俺は負けねぇ。
絶対親父を超えて社長になってやる。
それで柚さんを、もっと幸せにする。