年下彼氏くん
楽しい時間って過ぎるの早い。
そろそろ行くかな…。
みんなの笑顔に見送られ、荷物を手に取って搭乗口へ向かった。
なんか…やっぱ一人って不安。
って俺らしくもねぇ…。
その時震えたケータイ。
画面を見ると“柚さん”の文字。
思わず押した通話ボタン…。
「柚さん…?」
『悠っ…何でっ…っ…』
泣いてるのが分かる…。
きつい…。
「柚さん、待ってろな?絶対迎えにくるから…」
「…っ待ってるね…?」
突然後ろから聞こえた声…。
マジで何してくれてんの…。
訳もわからず、すげぇ泣いてる柚さんを抱きしめた。
本物の柚さん…。
「何でっ…勝手に行くの〜…」
俺が離せなくなるからだっつーの…。
マジで泣きそう。
でも時間もヤバい…。
「柚さん」
「ゆうっ…んんっ…ん…」
思いっきり口を塞いでやった。
やっぱ柚さんだな…。
「柚さん、笑って見送って?」