年下彼氏くん
そりゃそうだよね…。
不審者と会うわ、お姫様抱っこで家まで送らされるわ…。
あたしって悠に迷惑かけてばっかりだもん。
「柚さん?」
「ん……?」
「俺は、謝ってほしくて助けたわけじゃないんすけど?」
「あっ…えっ…と…」
「はははっ、さすが柚さん。」
あたしの馬鹿なとこも笑い飛ばしてくれる悠。
どうしてそんなに優しいの?
あたしたちまだ会ったばかりなのに。
どうしてあたしはこんなに悠が好きなんだろう…。
考えれば考えるほど分からない。
「悠……ありがと…あと…」
「『ごめんね』は無しっすよ?」
「あ……」
「柚さんは悪いことしてないっしょ?」
もう限界だったのかもしれない。
気付けば体が先に動いてた…。
「ゆっ…柚さん?!?!」
そりゃびっくりするよね。
思いっきり抱き着いちゃってるんだもん…。