年下彼氏くん


「適当に座っていいっすよ?」

「……………」

「柚さん?」


玄関でうつむいたまま顔をあげない柚さん。


そっと近づいて柚さんの前にしゃがみこんだ。


「今日はすいませんでした…」

「それは!全然良いの!!…あの…」


遅れたことを怒ってるわけじゃねぇのか…。


みるみる赤くなる顔に、理性を失いそうになる。


実はまだキスもしてないっていう…。


なんかこう、すぐ手出す男〜とか思われたくねぇし…。


「敬語…やめない?」

「は?」

「なんかね?すごく…歳を感じるっていうか…」

「柚さん」

「ん…?」

「俺すげぇ口悪いし、傷付けちまうかもしんねぇよ…?」



俺、基本口悪いからな…。


柚さんには『良い子』って思われたくて、若干隠してたけど。


「悠ならなんでもいいもん…」


とかそんなこと目にいっぱい涙ためて


真っ赤な顔して言うのは反則じゃねぇ…?


玄関なのもお構い無しに柚さんを抱きしめた。


「ゆっ…悠?!」

「超好き…」

「あっ…あたしもだよ!?」


ギュッて抱き着いてきた柚さん。











< 37 / 181 >

この作品をシェア

pagetop