年下彼氏くん
「適当に座っていいっすよ?」
「……………」
「柚さん?」
玄関でうつむいたまま顔をあげない柚さん。
そっと近づいて柚さんの前にしゃがみこんだ。
「今日はすいませんでした…」
「それは!全然良いの!!…あの…」
遅れたことを怒ってるわけじゃねぇのか…。
みるみる赤くなる顔に、理性を失いそうになる。
実はまだキスもしてないっていう…。
なんかこう、すぐ手出す男〜とか思われたくねぇし…。
「敬語…やめない?」
「は?」
「なんかね?すごく…歳を感じるっていうか…」
「柚さん」
「ん…?」
「俺すげぇ口悪いし、傷付けちまうかもしんねぇよ…?」
俺、基本口悪いからな…。
柚さんには『良い子』って思われたくて、若干隠してたけど。
「悠ならなんでもいいもん…」
とかそんなこと目にいっぱい涙ためて
真っ赤な顔して言うのは反則じゃねぇ…?
玄関なのもお構い無しに柚さんを抱きしめた。
「ゆっ…悠?!」
「超好き…」
「あっ…あたしもだよ!?」
ギュッて抱き着いてきた柚さん。