年下彼氏くん
仕方ないことだと思う。
「悪いね…巻き込んでしまって…」
「そんな…お父様、気にしないでください?」
笑った顔が悠に似てるお父様。
「『お父様』なんて他人行儀な。パパさんとかどう?」
「パパさん…いいですね♪」
「じゃああたしは…ママさん?…やっぱり梨子さんがいい!」
「梨子さん…?」
「娘も欲しかったな〜…」
すっかり空気は和みモード。
素敵な家族だよ、悠…。
あたしのせいでバラバラになっちゃいけない。
悠に似て、イケメンなパパさん。
見た目も中身も可愛い梨子さん。
ふたりとも、悠のことを考えてる…。
しばらく話をしたあと店を出た。
「悠斗のこと…頼むね?」
「もし…離れることがあったとしても、あたしは悠だけを想ってます。」
少し出せたあたしの本心。
あたしもお母さんとお父さんに会いたくなっちゃった…。
パパさんと梨子さんとはそのままお礼をして別れた。
家についてすぐに取り出したケータイ。