年下彼氏くん


話したことはないけど、よく来てるから顔覚えられたのかな?


「おっちゃんちゃうわ、お兄ちゃんて呼んで〜」

「え〜、歳いくつ?」

「気持ちは小5や…」

「あははは!!なにそれ〜!」

「やーっと笑った」

「え………」


ホントだ…。


久しぶりに笑った気がする。


「最近元気なかったやん?おっちゃん心配してたんやから〜」

「…ありがと、おっちゃん…」

「まぁまぁ、飲みや。」


おっちゃんに進められたお酒をグイグイ…。


なんでだろう。


今日に限って酔えないんだ…。


「柚乃…であってる?」

「うん。おっちゃんの名前は?」

「おっちゃんはおっちゃんや♪」

「意味わかんないし〜!」


ありがとう、おっちゃん。


ちょっと心が暖かくなったよ?


「じゃあまた来るね!」

「愚痴やったらいくらでも聞いたるわ〜」


そのまま後にした居酒屋。


帰り道はなんだかとても


落ち着いてたんだ。






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