だって君が好きだから、
え?


出ていったと思ったらまた、すぐに部屋に入ってきた。


「涙ふきな、」


そう言ってタオルを渡してくれた。


私は涙でぐちゃぐちゃの顔を、りゅうき君の匂いがするタオルに押し込む。


りゅうき君、あきれちゃった?


こんな私は、嫌いですか?


私はいつも子供っぽくて、りゅうき君に迷惑をかけてしまう。


こんな私、りゅうき君が嫌いになって当然。


するとりゅうき君はさっきみたいにまた、ベッドに腰をかけた。



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