悪魔のほほえみ
前とは違う日常
その後、私はしばらく放心状態でいた。
目の前にいる人が鋼牙だと分かった途端一気に頭の中が真っ白になってしまったからだ。
「・・・ってゆうか、なんで鋼牙がうちの高校の制服着てるの?」
「あぁ、だって俺お前の高校に転校したんだもん」
「マジで・・・?」
「マジで」
鋼牙は、ニッコリと笑顔でそう言った。
「あっ!!」
不意に叫んだ私を見て鋼牙は、不思議そうな顔をしていた。
「やばーーい!!!学校遅刻するー!!」
私は、鋼牙の事を忘れて全力疾走で学校へ向かった。
キーンコーンカーンコーン
「ギリギリセーフ!」
私は、何とか学校に間に合った・・・。
「どうした五月~?珍しいじゃんギリギリに来るなんて」
「あ、凛香・・・。」
凛香は、私の一番の友達。いわゆる、親友だ。
「どーしたもこーしたも実は・・・・」
鋼牙のことを言おうとしたとき先生が教室に入ってきた。
「ほらー。席に着けー!」
「あ、五月またあとでね♪」
「今日は、転校生がいるのでそいつの紹介をする」
教室が少しざわついた
「入ってこい」
先生の指示通り『転校生』が、教室に入ってきた。
その瞬間、教室中に女子の叫び声が響き渡った・・・。
「「キャーーーー!!かっこいい!!」」
ただ、1人私を除いては・・・
「牧原鋼牙です。よろしく」
もう、間違いなく教室内の女子は目にハートができているはずだ。
凛香すら、目にハートが見えるようだ・・・。(汗
何気なく鋼牙を見るとバッチリ目が合った。
その時、鋼牙が悪魔のような笑みを浮かべたのを私は気づいた。
体全体に悪寒が一気に走った。
そうまるで、『いつも通りの生活を遅れると思うなよ?』っと言うかの用に・・・。