Real [短編]
第二章

心傷

「おい、どうした?堤」

「いや、何でもないっす」



気が付くと数学の授業なんか

とっくに終わっていた。



「空見てないで、黒板見ろ」




高校に入ってからは独り暮らし。


父さんとは独り暮らしを始めてから、

一度も会っていない。




「気分悪いんで医務室行ってきます」





・・・嘘。



通い慣れた屋上に行く。
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