Real [短編]
「お前・・・何モノ?」


「僕はニセモノかなぁー」

・・・だろうな。



「俺はクセモノ・・かも」

重い腰を上げてズボンについた砂をはらう。



「初めてだなぁ・・堤くんが」

「は?」



「僕の冗談に付き合ってくれたの」


高木は嬉しそうな顔をして笑っていた。




何だコイツ・・・




「今度は本当のお前に会ってみたいもんだ」


そう言い残して、俺は教室に戻った。
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