十字架に愛を



「っぅ…。」


ずぶりと音がして、琉の牙が刺さる。


すぐに、じゅるじゅると血を吸われる音が脳内に響いて、


琉が喉を鳴らすたび、どんどん頭から血の気が引いていく。


「はっ…。っうぁぁ…。」


あまりの痛さに、琉の首に回した腕に力がこもった。



< 126 / 151 >

この作品をシェア

pagetop