十字架に愛を



立たされて首筋に顔を埋められる。


「りゅ…っ!」


今まで感じたこともないような激痛が、


首筋に走る。



痛くて声もでない。


静かな部屋の中に、琉の喉を液体が通りすぎる音を聞いて、



血を吸われたのだと



気づいた。


「やだっ!りゅっ…、あぁっ!」


視界は涙で歪んでいた。



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