朝が待てなくて
「人としてどうよ?」
ボソッと樹がささやいた。
「え?」
思わず振り向いて彼を見る。
「あの男はイケメンだから許されるだけで、普通のおっさんがあーゆーことしてみ? 大ひんしゅくだろーが」
なんて言った。
た………樹ってそういうキャラだったの?
そ、それは、わたしたちが楽しみに観ている連ドラにケチをつけてチャンネルを替えようとするうちのお父さんと同じノリだよ?
若いのに…!?
ガックシ
どーりで手なんかつないで来ないはずだ。
サホリンごめんね。
…素敵な映画だったのに。