朝が待てなくて


昼休みが終わって古典の時間――

わたしは引き続きそのことを考えていた。





二人には言いそびれたけれど、実は昨夜 樹から電話があった。



彼は優しいから…

別れ際あんなふうになっちゃったことを気にかけて、電話をくれたんだと思う。


でも昨夜のわたしは、そういう樹の優しさにいちいち振り回されるのがもうやんなっちゃっていて


逆にイラついたりして…



結局電話には出ずにシカトした。




そうしたら深夜にもう一回着信があって…


わたしはベッドの中で、震える携帯を手にして固まっていたんだ。


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