朝が待てなくて

「だって……じゃあ何のために、そんな無理するの? 平気ぶってたって、やっぱキツイんじゃん」


思わずそんな言葉をぶつける。





「……お前のためだろーが」


怒った横顔がそう言った。





なんで……?


「なんで、わたしのため? 無理しないでって言ったよ? 体のことも事故のことも、いつもいつも心配なんだよ?」




「どっか連れてったり、なんか買ってやったり、親に挨拶とか、借金あったらなんもできねーだろーが」




そんなこと?

そんなことのために、あんなに無理してがんばってるの?




「そんなこと望んでないもん。そんなことしてほしいなんて言ってない」


「…………」


< 380 / 771 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop