朝が待てなくて
ひるむわたしの気持ちがわかるのか、ミャンマーが明るい声を出した。
「ダメもとで誘っちゃえ!」
「うん…」
「てか、早く実物の樹クンに会いたいし」
「だよねー。うちらまだ写真でしか見たことないもん。一緒に海に行けたらいいな」
サホリンもそう笑ってくれた。
でも……
「男子は嫌じゃないかな? 樹が参加したら気ィつかうだろうし」
「んじゃ、訊いてみよう!」
ちょうど学食から戻ってきた塩崎、中村、大淀の3人を、サホリンが立ち上がって手招きする。
塩崎を見て、ほんのりピンクに染まるミャンマーの頬。
いや、わたしだって今朝の一件を思い出して、大淀の顔をまともに見れなかった。