朝が待てなくて
秘密
次の日、学校で――。
「え、部屋に誘われたの?」
「なんで行かないのよ、バカ」
昼休み、ひそひそ声のガールズトーク。
「急だったからビックリしちゃって……」
「だろーね、あの樹クンがいきなりだもんね~」
「どーゆー心境の変化だろう?」
「なんか……いつもとちがってた」
樹にはハッキリ言えなかったけど、サホリンとミャンマーには、このモヤモヤを話せる。
美里さんの家に向かった後のことを、ひと通り聞いてもらうと、二人ともビミョーな顔つきになった。
「それって、どうなんだろ?」
「やっぱ、元カノのことで動揺してるのかな? いや、動揺しないようにがんばってんのか?」
「うーん」
……よくわかんない。