朝が待てなくて
「なんかすみません。お世話になります」
「いいのいいの。気にしないで」
美里さんの運転で車が走り出す。
「わたしね、真琴ちゃんに謝らなきゃいけないことがあるんだ」
しばらく走ってから、不意に美里さんからそんなことを言われた。
謝らなきゃいけないこと?
まさか樹と何かあった、とか……?
い、いや、ないよね。
宣戦布告されちゃったらどうしよう……?
「こんなふうに真琴ちゃんと二人っきりで話すことなんて、きっともうないと思うし、ちょっとぶっちゃけちゃおうかな」
なんて言う。
「いい?」
「は、はい……」
と言うしかない。
「わたしね……樹には真琴ちゃんという素敵な彼女がいるのを知っていながら……」
ゴクリ。