朝が待てなくて
「え……っと、今何時なの?」
「5時過ぎ」
「は、早いよ。今起きたとこ?」
「いや、3時頃目が覚めて祐二に電話して……んで、ずっと待ってた」
「何を?」
「真琴が起きる時間になんの」
「へ? わたし、いつも6時45分に起きるんだよ?」
「……知ってるけど」
樹がちょっぴりムスッと言う。
「待ち切れなかったんでしょーが」
ウフフ。
「することないし、もう眠れねーしさ……」
フッと、樹が息をもらした。
「ずっと、お前のことばっか考えてた」
トーンを落とした声でそうささやかれると、何だかドキッとして、それから胸に温かなものがこみ上げてくる。