朝が待てなくて

でもね…
わたしは何だかヘコんでいた。


やっぱ聞くんじゃなかったな、元カノの話なんて…。




まだまだガキッぽかった樹がどんなに彼女に夢中だったのかとか

二人がどんな感じで付き合っていたのかとか

今も彼の心にその人の影があることやなんかをリアルに感じて



樹がとても…遠い遠い人のように感じていた。





「おーい、今何の話?」


信号待ちで停車中に、運転席の樹が思いっきり振り返って訊いてきた。


気がつけばお父さんってば助手席でグースカ寝ちゃってる。


< 94 / 771 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop