朝が待てなくて
でもね…
わたしは何だかヘコんでいた。
やっぱ聞くんじゃなかったな、元カノの話なんて…。
まだまだガキッぽかった樹がどんなに彼女に夢中だったのかとか
二人がどんな感じで付き合っていたのかとか
今も彼の心にその人の影があることやなんかをリアルに感じて
樹がとても…遠い遠い人のように感じていた。
「おーい、今何の話?」
信号待ちで停車中に、運転席の樹が思いっきり振り返って訊いてきた。
気がつけばお父さんってば助手席でグースカ寝ちゃってる。