キミと夢の途中
「お~い、風見」
後ろを振り返ると、何人かの野球部がいた。
「お疲れ様、で何?」
私は、立ち止まりみんなを見た。
「いや~、全然今日話せなかったからさ。あっ、俺A組の浜野恵(ケイ)。ポジションは、セカンド。よろしくな。クラス違うから部活でしかめったに話せないと思うけど」
結構、しゃべるなこの人。
これが恵くんの第一印象だった。
その後も次々と自己紹介された。
「私とクラス同じ人いたんだ」
私が言うと、
「お前、他人に全然興味ないんだな」
恵くんは笑っていた。
「翔が同じクラスだもんな」
そう、矢野くんとクラスが同じだった。全然気づいていない自分がいた。