終わらないよ
『アハハ。颯。変な声出して私を笑わせようとしたの?。』
茶髪のロングヘアーでポニーテールをしているが特徴的である。
どこか勝ち気な目は何も恐れていないようだ。

『お前のせいだろ。楓。』
『アハハ。ごめんごめん。颯がそこまでびっくりするとは思わなかった。』
申し訳なさそうに謝る女の子。

彼女の名前は一ノ瀬 楓(いちのせ かえで)。俺達のクラスメートである

俺とは小学校の頃から知り合いでいわゆる腐れ縁である。

『おはようございます・・。一ノ瀬さん。』
どこか緊張して堅くなった駿は楓に挨拶する。

『おはよー。桐生君。』
ニコニコと楓は挨拶を返す。
楓はこうやってどんな奴とでも仲良くすることが出来る。

『んで、2人は何の話をしてたんだい?あ、分かった。』
そう楓は言うとニヤニヤして俺の方を見ていた。

『2人でナンパでも行こうって話しをしてたんでしょ?。』
『はぁ?。』
楓の言葉に俺はちょっと楓の方を呆れた顔で見ていた。

『あら?。違う?。』
楓は苦笑いを浮かべると謝った。

『僕の親戚の話をしてたんです。今日からこっちに転校してくるんです。だから颯君に仲良くなってあげてくれってお願いしてたんです。』
駿は楓にちょっと近づいてさっきまでとは違ってかなり嬉しそうな顔で話す。
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