Nightmare
疲れを知らない夢の中で、全力疾走した。

体が羽根のように軽くて、一歩進むたびに何メートルも進んでる錯覚に陥る。

いや、錯覚じゃないかもしれない。

わからない。


でも、確実な事が一つ。


あたしは、小屋にたどり着いたってこと。


極彩色の木の幹……丸太を組み合わせた小屋だった。

だけども、やっぱりドアがない。

窓もない。


どこから入ったらいいのか分からなかった。


そういえば、あたしの夢で塔に入るとき。

『鍵』を開けたのはあたしだった。


ここがバクの夢ならば……バクに鍵を開けてもらわないと、小屋には入れない?


そう気付いたあたしは、来た道を引き返していた。

バクと同じペースで進むしかない。
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