シュートにかけた恋
潤は安堂先生に見送られながら家に帰ってきた。

家に入ると真っ暗でリビングの机の上には、母の恵里子からの伝言メモと夕食が用意されていた。

伝言メモには
「お帰りなさい、潤ちゃん。
お母さんはお父さんと取引先の方々とお食事してきます。１人でご飯させてごめんね。シチューはレンジで温めて食べてね。早く帰れるようにするわね。」

机の上に用意されたシチューとサラダを見つめながら潤は独り言を言った。
「はぁ…。ご飯作って私が食べると思ってるのあの人は??私は、あの人のご飯を食べたい訳じゃないのに。どうして。」

ご飯をそのままにして自分の部屋に行くため2階に向かった。

着替えてベットに仰向けに
寝てまたため息をついた。
今日、安堂先生に消毒してもらった左腕の包帯を取り傷だらけの痛々しい腕をじーっと眺めて潤は考え事をしていた。
その時、ピーンポーン！！

っとインターホンがなった。潤は我に返り玄関までダッシュしていった。急いでドアを開けるとそこにいたのは安堂先生だ。
潤は、頭に?マークが浮かびながら質問した。
「安堂先生!!どうしたの???
もう遅いけど何か私やっちゃったのかな／／／／／??」
焦って困っている様子を面白がって見ていると安堂先生が笑顔で言った。

「違うのよ、潤ちゃん。
始業式の後に教室でホームルームがあって沢山プリント配布されたり提出物あったんだけど潤ちゃんいなかったから渡せなかったみたいで担任の鮎川先生に聞かれて私が連絡聞いてプリント届けにきたのよ。ついでに潤ちゃんの様子見に来たの！！」
笑顔で言いながら潤の心配をしてくれる安堂先生。

潤にとってお姉さんのように本当に頼りになり心のトゲを少し楽にしてくれるとても大きな存在とさりげない心配りから潤はいつも感謝している。
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表紙・目次

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