孤独な花と孤高の王子





私がそう聞くと、義父はゆっくり頷き目を閉じた。



「検査だけでもなかなか疲れるね。…早く退院して、真琴ちゃんに作ってもらうご飯が食べたいよ」


「おとうさんだって料理うまいのに。じゃあ、退院したらなに食べたいか考えておいてよ」




………義理の父ながら大学卒業までの学費の面倒もすべて見てもらっている。
だから、今度は私が義父の面倒を見る。


最期の日まで、ずっと。






「おや、笹倉さん。お嬢さんですか?」





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