孤独な花と孤高の王子





そう言われて、私は泣きはらした目で篠宮さんを見上げた。


すると篠宮さんは私の隣に座り私の肩を抱く。



「…俺がずっとそばにいるから」




内緒話でもするくらいの小さな声でそう囁く篠宮さん。


…嬉しかった。
でも、このままではいけないんだ。



「…はい」


私も、小さな声で返事をした。




―――その後、私はすべてを篠宮さんにお任せするような形で義父を見送った。





< 105 / 156 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop