孤独な花と孤高の王子





―――義父を天国に見送った私は、無言で誰もいない家に戻った。
篠宮さんは一旦着替えてから、それでも家に来てくれるらしい。


二階に上がり自分の部屋に向かう途中、私は何となく呼ばれるように義父の部屋に向かう。






部屋には夕日が射し込み始めていた。
…あの日以来なにも変わらない部屋の机の上を見たとき、一通の封筒がおいてあることに気がつく。


私は慌ててそれを手にとり、中身に目を通した。





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