孤独な花と孤高の王子





“真琴ちゃんへ


今までありがとう

真琴ちゃんのような娘ができて、私は幸せだった

真琴ちゃんは自分のことや自分の気持ちをなかなか伝えたりしない子だから、ずっと心配だった

でも、そんな心配は必要なかったね
篠宮さんを連れてきたとき、私はとても安心しました

篠宮さんと末永く幸せに

天国で、由香里さんと見守っています
ありがとう”






「………おとう、さ…」


手紙を握りしめながら、私はそうつぶやいてその場にしゃがみ込んだ。





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