孤独な花と孤高の王子





…予想はしてた。


ドラマなんかでもよくあるじゃない?
御曹司には婚約者がいた、なんて。




―――だから、傷ついていたって仕方がないのに。


なにより、彼がさしのべてくれた手を取らなかったのは私。






「………何泣いて…」


頬を伝う涙に気づいた私は、とっさに近くのトイレに駆け込んだ。





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