孤独な花と孤高の王子
―――日が傾き始め辺りを暗闇が包み出す頃、私は黒のワンピースに身を包んでパーティー会場に到着した。
一応髪をまとめ上げ、普段はあまりしないメイクまでして、…私はなにがしたいのかと思う。
だって周りを見れば私以上に華やかで綺麗な女の子たちがいる。
私はそれに圧倒されながら会場の隅っこで俯いていた。
「………ねぇ君、どこの部署?」
パーティーが始まってすぐ、壁により掛かっていた私にそう話しかけてくる人がいた。